交通事故FAQ

損害賠償請求権の消滅時効(加害者、自賠責)

Q 私は、交通事故に遭い頸椎捻挫の障害を負いました。1年の治療を経て、症状固定の診断を受けました。すでに事故から1年が経過しているのですが、加害者への請求は時効によって消滅してしまうことはありませんか。

A 交通事故の損害賠償請求権については、権利を行使せずに一定の期間を経過すると、消滅時効にかかってしまう可能性があるため、注意が必要です。

<交通事故の損害賠償請求権>
      1   加害者に対する損害賠償請求権(民法の不法行為に基づくもの)
      2   自賠責保険会社に対する損害賠償額の請求権(自賠法15条、16条)

  加害者に対する損害賠償請求権
交通事故の加害者に対する損害賠償請求権は、「損害及び加害者を知った時」から3年で、時効により消滅してしまいます(民法724条)。

通常の場合、傷害部分については事故日から3年、後遺障害部分については症状固定時から3年で、損害賠償請求権が時効消滅してしまう可能性があります。もっとも、事故による負傷の治療が長期間を要するような場合で、3年経っても治癒もしくは症状が固定していない期間は、この消滅時効にはあたらないものと考えられています。

なお、加害者が判明しない場合であっても、交通事故のときから20年を経過してしまうと、やはり損害賠償請求権は消滅してしまいます(除斥期間)。

消滅時効を中断し、損害賠償の権利を守るためには、裁判上の請求などの手段を取る必要があります。

  自賠責保険会社に対する損害賠償額の請求権
自賠責保険では、被害者が加害者の加入している自賠責保険会社に対し、直接に被害者請求または仮渡金の請求をすることができます。これらの請求権の消滅時効は原則として交通事故があった日から3年以内です(2010年以降に発生した交通事故)。