交渉・ADR

紛争の解決方法

交通事故における損害賠償請求の方法としては、「交渉・ADR」、「裁判(調停、訴訟)」があります。

交通事故の損害賠償請求としての交渉は、被害者の方ご自身で行うまたは弁護士が交渉に任を担うことが多いと思われます。人保険に加入している場合、保険会社が間に入った形で交渉が行われることが一般的です。

示談交渉の開始時期

交通事故の「示談交渉の開始時期」は、傷害事故、死亡事故、物損事故など事故の種類損害の程度によって異なってきます。また、損害賠償請求権の消滅時効なども考慮した上で、交渉を開始することが重要となります。

①傷害事故の場合
傷害事故の場合、示談の開始時期は治癒の見込みや後遺障害の有無・程度が分かってから行われるというのが一般的です。なお、その間の治療費や生活費などは暫定的な「仮払い」、「内払い」などの制度を利用することができます。

②死亡事故の場合
死亡事故の場合、葬儀が終わり、1か月または「四十九日」前後が示談開始時期として多いといえます。四十九日が過ぎるころは、事故直後と比べ、被害者の遺族及び加害者が精神的な落ち着きを取り戻し、冷静に示談内容について交渉を行うことが出来る時期であるとされています。

③消滅時効について
交通事故における損害賠償請求権は、事故発生時から3年を経過した時点で消滅します(後遺障害については、症状固定時から3年)ので、注意が必要です。消滅時効にかかった場合、裁判所においても請求が認められなくなってしまします。